ごあいさつ

 

 

 

 てんかんのある人は、発作症状そのものに苦しむだけでなく、身体的、精神的、心理社会的領域において様々な困難を感じることがあります。そのため、てんかんを治療する上では、単に発作を抑制するだけでなく諸問題を包括的に支援するリハビリテーションの視点を欠かすことができません。

 

 本研究会は、てんかんのある人が、真の幸福を得るために、支援者がてんかんのリハビリテーションに関する知識と技術を発展させること、社会に対しててんかんのリハビリテーションを啓発すること、そしててんかんのある人の社会参加や自立を支援するための社会環境の整備をすることを目的に、医療法人福智会すずかけクリニックの福智寿彦先生が中心となって平成25年8月1日に設立しました。その後、学術的な研究会として、特に看護師、心理士、検査技師などコメディカルの皆さんが積極的に参加できる場の提供として、平成30年9月に一般社団法人全国てんかんリハビリテーション研究会に改組されました。

 

 夏の研究会を名古屋市で、冬の研究会を全国各地持ち回りで開催してきました。てんかんの心理社会的リハビリテーションに関する知見の発展と、てんかんを持つ多くの人々に対するサポートの質の向上を目標に活動を続けて参りました。

 

今般、てんかんを持つ人達のリハビリテーションに留まらず、社会参加をも目標にするとの理念に基づき、全国てんかんリハビリテーション・リカバリー学会へ発展的改組を致しました。

本学会の理念に賛同する多くの皆さんの参加を心よりお待ち申し上げております。

 

 

 

一般社団法人日本てんかんリハビリテーション・リカバリー学会 

代表理事 白石 秀明

(獨協医科大学医学部小児科学 教授)